京Pブログ

「重い障害があっても挑戦したい」難病の人たちのそんな想いに少しでも手助けになるよう、自身の体験談等をお伝えできればと思います。

気管切開を経験したことでこみあげるもの

 先日武藤将胤さんの書籍「KEEP MOVING 限界を作らない生き方_ 27歳で難病ALSになった僕が挑戦し続ける理由 」を読んでいると気管切開のことが書いてありました。

 

 ふと思うと僕が気管切開の手術を受けたのが昨年8月31日、その日を思い出します。もう少しで1年が経過します。

 

失ったものがあるからこそ見える希望

 

 手術前は鼻マスクでした。鼻から下に向かって空気が送られていましたが、気管切開の場合は逆バージョン。今は気管から上に向かって空気が送られています。

 

上に空気が送られるということは、押し出そうとする力もそれだけ強くなるわけで、だ液も鼻水も吐出しやすくなりました。その証拠に朝起きると、鼻水もだ液も鼻から溢れています。

 

ただ、どうしても吐き出す筋肉が弱いので、空気が手伝ってくれる分にはいいですが、食事をすることは困難になりました。鼻マスクの時は空気を利用して飲み込んでいたのが通用しなくなったからです。

 

 通常健常者の人は気管に誤嚥しないように、舌で上手く壁をつくって飲み込むそうですが、その時は呼吸はしていません。

 

一方自分はというと、舌が前に飛び出していたり、動かす筋肉がない為、壁をつくれないのです。自然に呼吸と同時に飲み込む構造になっていました。

 

 残念ながら気管切開により、空気の流れが変わったことで、現在も食事はとれないですが、意外と希望もあります。

 

それは「しゃべりやすくなったこと」「痰を出すのに苦しまずに済むこと」。

前もお伝えしたかもしれないですが、「人生を前向きにエンジョイ」出来るのは、まさにその要素が大きいです。

 

特にしゃべる機能は、病院の先生が残してくれた産物だと思っています。自分の求める方向に導いて下さった先生には本当に救われました。

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苦しんだ体験から伝えられること 

 

 手術後はこの上ないしんどさを味わいましたが、最もしんどかったのは気管切開をちゃんと理解してなかった時期かもしれません。

 

だから尚更、先生に初めて聞かされたときは頭がおかしくなりそうでした。

 

1番に頭に浮かんだのは、もう死と隣合せの状態でして、「しゃべることはもう2度と出来なくなるし、痰が止まらなくなるだろう」。絶望的なものしか思い浮かばなかったです。

 

 先生が言われたこともまともに理解できないまま、徐々に状態は悪くなっていきました。

 

もうこうなると手をこまねいている余裕がないので、声を失う前提で命をつなごうと思ったのです。「この逃げ場のない苦しみはどこにぶつけていいのやら」、地獄に突き落とされた気分でした。

 

 こんな時、手を差し伸べてくれたのも先生です。分かりやすい説明をいただき、気管切開の知識が増えたことで気持ちがスッキリしました。

 

知ってると知らないとでは精神的に大きな差があります。どうやらこの安定したモチベーションが今の状態に繋がっているようです。

 

 こうやって「会話が出来たり」「介助があれば外出出来たり」「痰が少ない」のも、出会えた病院との巡り合わせがあったからと思います。

 

 先日、武藤将胤さんの書籍の中に、

 

「気管切開して人工呼吸器を装着することで呼吸が維持できれば、差し当たって命の危険を遠ざけることができます。」

 「ただその場合、自分の声で話すことが難しくなります。人とコミュニケーションをとる方法が減っていく中で、声を失うのは大きな不安材料です。」

 

出典元:KEEP MOVING 限界を作らない生き方_ 27歳で難病ALSになった僕が挑戦し続ける理由「武藤将胤」 株式会社誠文堂新光社 2018年出版 978-4-416-61839-4

 

とありました。

 

まるで気管切開の知識を得る前の僕と重なる気がしてなりません。

そう思うと何も行動を起こさずにはいられませんでした。

 

 「もし、本当に声を失うとポジティブになれるだろうか?挑戦する気力が生まれるだろうか?もしも声を失った後で、気管切開しても声を出せた方法があるのを知ってしまったら・・・・・」。

 

後戻り出来ない現実に僕なら耐えられないと思います。

 

 気管切開後の発声については既にご存知かもしれないです。病気も進行スピードも違う為、何とも言えないませんが、伝えることで「何かが変わる可能性だってあり得ます」。

 

 おせっかいと思われてもいい。今後同じような悩みを抱えた人がいるならば発信していきたいです。

 

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パソコンひとつであら簡単!身近なサービス「スキャンピー」

 どうして読みたかった本が電子化されてパソコンに届きました。電子化していただいた業者は「スキャンピー」というインターネットサービス。

 

自分の持っている本をスキャン代行してくれるとってもありがたいサービスです。

 

スキャンピー

https://scanb.jp/

 

 

利用を始めた経緯

 

 なぜこの業者を利用したかというと、どこを探してもこの本だけは電子版が提供されていなかったからです。「自分でページをめくれない障害者にとってなんと不親切なことか」。

 

イマドキ電子書籍がないのは考えものでしたが、読まなければ前に進めないので、インターネット検索で行きついたこの業者に賭けてみることにしました。

 

 自分でスキャン出来ないのも大きな決め手だったと思います。

 

 以前は利用していた訪問介護事業所から、男性のヘルパーさんが来られていました。そのヘルパーさんはいずれもスマホの操作に慣れており、紙の書籍の電子化を手伝ってもらいました。

 

ところが気管切開後は、安全確保の観点から利用出来る事業所がなくなった訳です。家族も時間が取れないですし、ボランティアさんも見つかりません。電子化を介助してくれる人はいなくなりました。

 

 紙の書籍を息だけでめくれる「ページめくり機」も試したことがあるのですが、こちらも精度が悪く、何度も家族にやり直してもらう必要がありました。

 

 これらの課題を解決には、スキャンピーがうってつけです。

 

利用方法

 

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家にある書籍をスキャンピーに送る

または

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オンラインで購入した書籍をスキャンピーに送る

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スキャンピーでスキャン

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メールで冊数等やり取り

振込

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メールで送られて来たURLからダウンロード

各端末で読む

 

 ちなみに僕が選んだのは、オンライン書店で購入した書籍を直接スキャンピーに送る方法です。

 

ちょうど楽天銀行の口座を開設し、お金を振り込んでいた為、介助してもらう必要がなく、パソコンの操作のみで出来ました。障害者にとってはストレスフリーです。

 

代金引換でも親切に対応していただけたのも好印象でした。時間がないので仕方なく代金引換になりましたが、こうやってお客様の事情に合わせてくれるのはありがたいです。

 

料金

 

1冊300ページスキャンまでで、80円

その後200ページ増えるごとに、80円加算されていきます。

 

ここにオプション料金が追加になります。

 

主なオプションは、

 

表紙のカラースキャン:1冊プラス50円

フルカラー:1冊プラス50円

OCR加工:1冊プラス80円

JPG化:1冊プラス80円

DVD-Rでの送付:800円(送料は込み)

等。

引用元: https://scanb.jp/howmuch

 

 ちなみに「1冊300ページスキャンまで」「表紙のカラースキャン」の2つをお願いしましたが、想像以上にきれいにスキャンされていてとても満足しています。自分のスマホで自炊するのと雲泥の差だと感じました。

 

安さとデザインを追求するなら、この2つに限ります。

 

これぐらい高品質だと、フルカラーもJPG化も容量が重くなる為、不必要でしょう。

 

まとめ

 

 以上、自分でスキャンすることが難しい方にやさしいスキャンピーを紹介しました。

 

・定数をオーバーすると翌月まで待たされる。

・冊数に応じて届く時間が遅れる。

等デメリットはありますが、

 

とにかく安いので、読む喜びをたくさん得ることが出来ました。特に自炊出来ないかつ読みたいものの電子書籍が見当たらない場合は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

 

 また電子書籍と比べみると、画質の違いからこちらを利用したいと思うかもしれません。

 

 他にも、「昔購入した本を整理したい」「手軽にいろんなで読みたい」「電子書籍を形が残るようにしてプレゼントしたい」とか、そんな使い道もいいと思います。

 

 

※OCR::https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89%E5%AD%A6%E6%96%87%E5%AD%97%E8%AA%8D%E8%AD%98「Wikipedia」

 

※JPG:https://ja.wikipedia.org/wiki/JPEG「Wikipedia」

 

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かゆい所に手が届く、Android遠隔操作機能

 以前、Androidスマホエミュレータを紹介しましたが、自分の持っているAndroidとは連動しない為、エミュレータでは当然遠隔操作出来ません。

 

 手が動かない障害者にとって、スマホのスクリーンや携帯電話のボタンを触れられないのは苦痛ですよね。「壁紙を変えたいな」「着信音を変えたいな」等、カスタマイズを追求したい方は特に気になります。

 

家族やヘルパーさんに手伝ってもらうのもありかと思いますが、プライベートには踏み込んで欲しくない場合もあります。

 

例えば、「オタクアニメやゲームの壁紙に変更したい」場合や、「大好きなアイドルグループの着信音に変更したい」等、ヘルパーさんならまだしも家族に干渉されたくないことがあると思います。

 

 自分は美少女系には興味がない(ゲームは好きだが)ので、その点あまり苦労しませんが、「家族も用事があって忙しい」「ヘルパーさんに伝えるのが難しい」という点で悩みました。

 

 遠隔操作アプリといえば5年前でいうと、「有料でしかもROOT化オンリー」のものばかりでした。

 

当時、僕はスマホ初心者だったためか、ROOT化(いわゆるシステムを改変する行為)には手を付けていないです。今でも「動作が不安定になるだろうか」という恐怖があり、やったことがありません。

 

以上のことから、その時はあきらめました。

 

 それからはROOT化不要のアプリが登場しましたが、動作が絶望的に遅いから決定的なものではなかったです。

 

そんな中、ASUSユーザーにもってこいのアプリ「PC LINK」が良かったです。もちろん遠隔操作アプリですが、30分くらいはサクサク使えました。本の撮影には不便と感じましたが、良質な部類でした。

 

 さらに探し回ると、ついに史上最強のアプリと巡り会いました。

 

GoogleChromeの拡張機能「Vysor」という機能です。

 

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出典元:ホーム画面ー京セラ DIGNOケータイ「Vysor」

 

この機能はやはり最強とあって、

 

・画面の切り替わりが速い!!

・Androidスマホならほとんどの端末で使える!!

・操作が簡単!!

 

非常に優秀な機能と言えます。

 

さあ、使い方を説明していきます。

 

 

USBデバッグをオン

 

まずAndroidスマホのUSBデバッグをオンにしなければならないですが、この項目は「開発者オプション」の中にある為、通常であればたどり着くことが出来ません。

 

ではどうすればいいかと言うと、「開発者オプション」を表示されることから行います。介助者の手伝いが必要で大変な作業になりますが、ここを乗り切れば後の作業が楽です。

 

開発者オプションの表示

 

1.Androidスマホのホーム画面から、「メニュー」を開きます。

 

2.メニューの中から、「設定」をタップ。

 

3.「端末情報」をタップします。

 

4.最後に「ビルド番号」を何回かタップし、「デベロッパーになりました。」という表示が出たら完了です。

 

USBドライバのインストール

 

次にUSBドライバを各スマホメーカーからダウンロードして下さい。それを実行し、パソコンにインストールします。

 

これでいよいよUSBデバッグをオンにしていきます。

 

1.USBケーブルをパソコンとAndroidスマホに接続。(充電専用ケーブルではなく、データ通信ケーブルを使用)

 

2.Androidスマホのホーム画面から、「メニュー」を開きます。

 

3.メニューの中から、「設定」をタップ。

 

4.「開発者オプション」をタップします。

 

5.画面を下にスクロールし、「USBデバッグ」に入れます。

 

6.「USBデバッグを許可しますか?」と表示されるので、「OK」をタップします。

 

 

Vysorを使う

 

1.まず、GoogleChromeを起動。

 

2.こちらからインストールします。

https://chrome.google.com/webstore/detail/vysor/gidgenkbbabolejbgbpnhbimgjbffefm

 

3.左上の「アプリ」をクリック。

 

4.インストールされた拡張機能の中から、「Vysor」をクリックして下さい。

 

5.「Find Devices」をクリック後続けて端末を選択、「View」が表示されるとそちらをクリックで、接続が完了します。

 

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出典元:接続画面(Find Devicesの場合)「Vysor」

 

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出典元:接続画面(Viewの場合)「Vysor」

 

 

 僕はこの拡張機能、設定やファイルの転送とアプリのインストールに活用します。

 

・スマホに自動的にインストール

・ポップアップメニューがしつこい

・エミュレータと共存させるのが面倒

 

等デメリットはありますが、使い勝手はいいです。

 

尚、ガラホの場合はこの機能により、動かせないボタンがいくつかあります。そんな時にはこちらのソフトを併用していただければと思います。

 

ちなみにダウンロードは、ソフト紹介がらほんキーと書いてある右側のダウンロードボタンからです。

 

 

※この機能はGoogleChrome上でしか使えません。あらかじめGoogleChromeをインストールしてご使用ください。https://www.google.com/intl/ja_ALL/chrome

 

※ASUS:台湾のパソコン・スマホメーカーhttps://www.asus.com/jp/

 

※ROOT化:https://ja.wikipedia.org/wiki/Root%E5%8C%96_(Android_OS)「Wikipedia」

死の恐怖から痛感したもの

 先日、深夜に呼吸が苦しくなり救急車で運ばれました。

 

その日は3日続けて便があまり出なかったので、もしかしたらその影響があったかもしれないですが、検査結果からも原因は分かりませんでした。

 

 目が覚めたのが深夜1:30のことです。最初は声があまり出なかったので、「あれ、おかしいな」と思いました。不安になって母を起こそうとしましたが、言葉になりません。

 

そうしているうちに膨満感も息苦しさも増していきました。

 

 そもそもパルスオキシメーターをはめていないのが、いけなかったと痛感します。「正確な値が出ない」「何ともないのにアラームがなったりする」のが、うざったいからですが、大丈夫と過信したのは反省しました。

 

そういうわけで、どんだけ頑張っても伝わらないのです。

 

 声を出すのも体力を使うため、しんどいのが重なると余計に疲労がたまります。冷や汗は出るし、尿は漏れるし、だんだんと耐えられなくなりました。

 

懸命に呼吸をするたびに弱っていくのが自分でもよく分かります。しんどさを通り超すと楽になっていったからです。

 

 正直もうダメかと想いました。もうこの症状は「死への入り口に足を踏み入れる」状態でしたから、ある程度腹をくくりました。

 

 最後の力を振り絞って声を出します。意識が薄れそうになりながらも「命をかけた一声」はようやく母に届きました。

 

異変を感じた母はアンビューバックで必死に空気を送ってくれました。この判断が正しかったです。一時は82%しかなかった酸素飽和度も正常値に回復。意識もしっかりしてきました。

 

 その後は両親が協力して連絡し合い、救急車で病院に行きます。CTを撮り、念のためにひと晩入院することになりました。

 

 先生の見解としては、「CTも血液検査も夜間酸素飽和度も異常ない為、一時的にカニューレの位置がずれて空気の漏れが起きた」というものです。

 

イマイチ先生も分からないようで、モヤモヤ感が否めませんが、このエピソード後は何も起きていないので、一件落着にします。

 

ただ、今回の経験において注意すべき点も見えてきました。またこの様なトラブルがないとは言えませんし、備えられることは事前にやっておこうと思います。

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今回の経験から学んだ注意点

 

・パルスオキシメーターは必ずつける

 

パルスオキシメーターのアラームがないと声が出ない場合、気づいてもらえない可能性があります。手遅れにならないうち軽傷で済ますには必要です。覚醒時はまだしも、状態が変わりやすい睡眠時は特に重要なようです。

 

・浣腸や下剤は毎日服用 便やガスを溜めない

 

重度な筋ジストロフィー患者は踏ん張る力がない為、便やガスが溜まりやすい傾向にあります。そこを出しやすくしてやるには浣腸や下剤に頼らざるを得ません。

 

先生にも「腸閉塞に気を付けて」と教えていただきましたが、お腹がぱんぱんになり、横隔膜を押し上げると呼吸がしにくくなるようです。ましてや呼吸筋が弱いことを加味すれば、常に溜めないことが大切に思います。

 

・カニューレのカフ(風船)の膨らみ具合を確認

 

痰やだ液が落ち込むと窒息の恐れがあります。カフはそれをせき止める壁のようなもので、風船を膨らませることで肺への侵入を防ぎます。徐々に空気が抜けてくるので、確認作業が大事になります。

 

自分がカフなしでチャレンジした時は、本当に窒息をして大変な目に遭いました。

 

・アンビューバックの使用

 

呼吸器は一定の空気しか送らない為、空気がより多く必要な状態には適しません。設定を変える方法はありますが、先生の指示が必要です。その分アンビューバックは手動なので、力加減で調整がいくらでも効きます。

 

 

※パルスオキシメーター:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%82%AA%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC「Wikipedia」

 

※腸閉塞:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%85%B8%E9%96%89%E5%A1%9E%E7%97%87「Wikipedia」

被爆地の声。聞くたびに再認識

 今日は「広島原爆投下の日」です。

 

 原爆のイメージとして強く焼き付いているのは「はだしのゲン」です。当時の様子を忠実に表現されている描写は、アニメ慣れした僕たちの世代にとって説得力を感じるものでした。

 

1番影響を受けたのは、原爆投下直後に様変わりする人と植物の姿です。表皮がえぐられ、色を失っていく光景は今も思い出しては武者震いします。

 

どうやら原爆投下時の温度は100万℃らしく、一瞬で平和な街が暗黒世界に変わるなんて現実的に考えられませんでした。

 

 祖母の体験も印象に残っています。祖母が呉で「女子挺身隊」として働いていた時の話です。

 

「戦時日本の労働力が逼迫する中で、」

「お国の為に」と工場で強制的に働かされていたことを耳にすると、いかに今が恵まれているか痛感しました。

 

引用元:「女子挺身隊」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』
2018年8月6日 (水) 12:17 UTC 

URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%B3%E5%AD%90%E6%8C%BA%E8%BA%AB%E9%9A%8A

 

 

モノがありふれて、仕事が選べる今の時代。いくら自分の納得できる仕事でなくても、自分に見合う給料でなくても、人間として最低限のことは保証されているんだなと思います。

 

 しかしながら人間な身勝手なもので、何気なく生活していると思い通りにならないことからついつい「グチ」や「うっぷん」がたまります。情報社会なので、贅沢になっているのかもしれません。

 

そんな想いを改めてくれる日は時に必要です。毎年この日になると初心に帰らせてくれます。

 

難病があっても会話が出来たり、ブログが書けるのも、色々な人に助けてもらいながら生きていけるのもこの平和のおかげと改めて思いました。

 

 戦争の実情に触れることで思う所が出てきたので、自分なりの注目点をまとめました。

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全国規模で平和式典中継をしない!

 

広島や長崎では当たり前に放送していますが、全国的にみると簡単に伝えられることが多いようで愕然としました。日本が一体となって世界的な恒久平和・核兵器廃絶を目指すのであれば、国民単位での価値観共有が必要です。

 

マスコミは国民にどんな情報を届けないといけないのか、こういう細かい所に目を向けて欲しいです。このままだと人間らしい感情か崩壊してしまいます。

 

政府の考え方が矛盾して方向性が見えない

 

政府は口をそろえて「核兵器廃絶」を言葉にしていますが、核の傘に依存した日本はアメリカの態度を気にするばかりで前のめりです。これは「核兵器禁止条約署名拒否」からも分かりました。

 

アメリカの同盟国であれば、おびえずに日本の意見を熱意を持って伝えるべきです。

また、アメリカに依存しない防衛力を構築すればいいかと思います。

 

アメリカは相手に核兵器廃絶を迫るが、自分はどうなのか?

 

トランプ政権になって核兵器推進が顕著になりました。世界や自国を守ろうとするのはとても良いことですが、核兵器により相手に恐怖と威圧感を与え、抑え込む行為は脅迫同然です。

 

真に世界の先頭に立つのなら、お手本になるような行動をとらないと!

 

戦争体験VRを歓迎

 

朝テレビでやっていましたが、被爆前の街並みを再現してあたかも自分が見たようにするこの技術。今後は時空を超えて戦争を体験できるようになると期待します。

 

リアルな体験が人生においての貴重な財産なので、素晴らしい試みだと感じました。

 

 

※VR:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3「Wikipedia」

読者にやさしいマガジンのサービス

 以前週刊少年ジャンプの話をしましたが、週刊少年マガジンのサービス「マガポケ」にもハマっています。

 

マガポケとは、週刊少年マガジンのマンガを無料でネットに公開してくれるサービスで僕のお気に入りです。

 

 

マガポケを知ったきっかけ

 

 マガジンに興味が沸いたのは今年に入ってからです。気管切開の入院生活が長期化していた時、退屈で仕方ありませんでした。

 

そんな時に「あひるの空」のアニメ化情報をネットで知りました。知り合いのマガジン推薦も大きかったです。

 

 漫画村が利用出来たのもラッキーでした。この偶然の出会いがマガジンに興味を持たせてくれたと思います。漫画村はほんとはいけませんが、きっかけになったのはありがたかったです。

 

その漫画村は4月には廃止された為、その後は購入するなり新たな方法を検討する必要がありました。

 

 そして「合法的に無料で読めるモノはないか」、探し回った結果、マガポケにたどり着いたというわけです。

 

 マガポケ

https://pocket.shonenmagazine.com/

 

メリット

 

・画像が大きく、曜日別に分かれているので、目的のモノが探しやすい

・操作がシンプルで分かりやすい

・スマホアプリもある

・無料

 

デメリット

 

・拡大機能が制限されている

   ↓

パソコンの拡大鏡を使えば問題なし

 

・最新話はマガジンの3週間前

   ↓

ジャンプの同様のサービスは何年も遅れていた

 

・最新話は20日間で削除

  ↓

習慣にすれば良い

 

個人的に意中のマンガ

 

 今更感が半端ないですが、個人的には「あひるの空」と「ダイヤのA」が面白いです。

 

 あひるの空は、アニメ化が決まった話題の作品で、バスケットボールを題材にしたマンガです。

 

バスケットボールは僕はルールも知らないど素人な為、実際テレビで試合を観てもあまり興味が湧きません。

 

少なからず興味があるとすれば、広島と日本代表の結果くらいなもの。スポーツニュースで流されれば観る程度です。

 

そんなバスケットボール初心者でも、あっという間に引き込まれるのはこのマンガの魅力だと思います。

 

そう思う理由として、スポーツの原点・日常の風景や恋愛まで事細かく描いてあるからです。誰もが経験したことのある描写が多いのは、共感できました。

 

ルールを素人目線で説明しているのも分かりやすいです。

 

 ダイヤのAは、まさに熱血スポーツマンガと言えます。高校野球をベースにした話ですが、現実的に近いものがあり説得力を感じます。

 

特にエリートがたくさんいる中で、落ちこぼれの主人公が成長していく様はワクワクしました。

 

どんな困難が立ちはだろうとも、超ポジティブに乗り越えようとするメンタルの強さ。「エースに絶対なる」という意志の強さから、

 

マンガなのに尊敬するし、元気がもらえます。

 

 「あひるの空」「ダイヤのA」はともに仲間との絆・青春をテーマとする王道スポーツマンガですが、超能力系とはまた違う人間臭さがたまりません。

 

 最後にマガポケは、使い方・考え方次第で、超最高なサービスに変身することが分かりました。

 

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筋ジストロフィーのオススメ暑さ対策!

 今日は1年で最も暑い「大暑」です。

 

 大暑とはいえ、あまりにも度が過ぎると思います。本日埼玉県熊谷市で41.1℃記録したこともたまげますが、毎日毎日35℃を超えて雨も降らない。

 

動けない筋ジストロフィー患者にとっては、エアコン無しでは生きていけません。

 

 

 エアコンもタイマーがあるので、自動的に切れてしまいます。その状況で20分いた時がありましたが、一瞬で「もわっと」なり頭がクラクラするほどでした。

 

これでは寝不足になるのも仕方がないです。

 

 今朝の番組での車の検証には唖然としました。「エアコン無しでの温度検証」でしたが、25℃だったものが数時間後52℃に。インクも溶けるレベルの暑さはヤバいです。

 

 自分の子供の頃はこんなに暑かった記憶がありません。野外の温度計を見ても最高気温は30℃だったと思います。

 

 昔と比べて10℃も気温差が違う近年では、何か対策しないと暑さは乗り切れないです。

 

 僕が出掛ける時には完全防備していました。涼しい場所を必ず確保することも大事ですが、車椅子に乗っていると低い位置のためか熱気を浴びやすいからです。動きが少ない人は余計に注意が要ります。

 

筋ジストロフィー患者を基準で考えた場合、

 

 

車椅子利用者が暑さ対策するデメリットは、

 

・荷物が多いこと
・ヘルパーさんに説明することが多すぎて大変なこと

 

ですが、

 

命に関わる事なので、最重要課題です。

 

 ということで車椅子利用者の暑さ対策を考えていきたいと思います

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車椅子利用者の暑さ対策

 

用意するもの

 

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説明

 

さすべえは、日傘を車椅子に固定するのに使用します。車椅子のひじあてやパイプに固定すると良いでしょう。

 

凍らせた飲料(ペットボトル)を抱えると、ひんやりして気持ちいいです。解凍したら水分補給にも使えます。

 

冷やした飲料(ペットボトル)は、水分補給に必要です。氷の方は解凍しない限り、胃ろうで注入出来ないからです。

 

冷やした水(ペットボトル)は、水でぬらす首元バンドをぬらすためです。冷たい水がないと冷却効果は向上しません。

 

クーラーボックスは、「凍らせた飲料」・「冷やした飲料」・「冷やした水」・「保冷剤」の温度を保持するのに必要です。

 

メントール配合冷却スプレーは、汗に反応し体を冷やします。早く爽快感を得たいなら、メントール系をオススメします。

 

クリップ型USB扇風機は、モバイルバッテリーに接続して作動します。何もないと効果は薄いですが、冷たいペットボトルと冷却グッズの組み合わせで、涼しさがグッとアップです。

 

まとめ

 

 様々な暑さ対策を紹介しましたが、僕が重要視しているのは患部を冷やすことと冷たい風を体に浴びることです。だから「様々な冷却グッズとクリップ型USB扇風機」を併用しています。

 

動脈の温度を下げるとともに体表面の熱を逃がす。そうすると熱中症を未然に防げると考えました。

 

それ以上に大切なのはやはり水分補給です。人間は2時間経たないと水分が吸収されない様なので、逆算して心掛けましょう!

 

ですが、嚥下障害で経口摂取出来ない方もいますよね。最近は「痰吸引等制度」というヘルパーが特定の医療行為を行う制度があります。

 

これは事業所の登録とヘルパーの研修・県の認可があれば、出来るそうです(もちろん家族や看護師さんならいつでもOK)。

 

どうしても事業所格差・その事業所のルールがあるので、100%とは言い切れませんが、ヘルパーさんの胃ろうが可能になるかもしれません。

 

事業所に直接聞くのはいけないですが、相談支援員の方に相談すると前に進むかと思います。

 

 

※メントール:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AB「Wikipedia」

 

※嚥下障害:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9A%A5%E4%B8%8B%E9%9A%9C%E5%AE%B3「Wikipedia」

 

※痰吸引等制度:口腔・鼻腔・気管カニューレ内の吸引や、胃ろうを含めた経管栄養等、日常に欠かせない医療行為をヘルパーが行う制度