ぬくもりのある作風!阿部 奈緒子さんの個展の案内。
さあ、芸術の秋がやって参りました。朝晩涼しさが感じられるようになってきた今日この頃、台風も多いですが、美術館に絵画を見に行く機会もあるのではないでしょうか?
そこで、ピッタリなお知らせ。個展のご案内です。
実はこの個展、以前僕が通所していた事業所「Piano Piano」という場所で開かれます。通所当時僕の仲間だった方が携わられています。
Piano Pianoは広島県三原市にあり、主に障害者の自立を目的に「共に考え、想いを形にするには何が必要か?」障害者が主役となり取り組んでいける事業所です。
社会で学ぶ要素を取り入れているのもここの魅力でしょう!販売の心得から、自立の知識・ユーモア溢れるレクリエーションまで盛りだくさん。
もちろん、一流の職人として羽ばたけるような活動もあり面白いです!
「自分に責任を持ち、刺激受けるから生きがいを感じられる」
そんな事業所に何度も助けられました。
さて、今回の個展の作者をご紹介しましょう!
「阿部 奈緒子さん」です!!
阿部さんは、筋ジストロフィーと闘いながら1人暮らしをされており、その傍らで大学にも通われています。
そういった忙しい状況で、絵画に励んでいられるのですから凄いこと。
とてもバイタリティーな姿に、こちらも元気を貰っています。
阿部さんの絵画は、優しい温かみのあるイメージがあります。柔らかいタッチで、1つ1つの丸い点が絶妙に溶け込み合う!
それでいて、見ている人を「穏やかにほっかほっかにしてくれる」魅力を感じます。
きっと、普段から人を気にかける心の広さが込められているからでしょう。「絵は人の心を映す鏡」と言いますが、まさにその通りだと思いました。
彼女の描く工程で欠かせないのが、「介助が必要」ということです。下記の画像を見て頂ければ分かると思いますが、筆を置きたい場所や色等、すべて介助者に伝えなくてはなりません。
描くペースと介助者に伝える作業。その日の体調もありますから、気持ちがキレそうになる時もあるかと思います。それでも自分の状況を受け入れ、地道に制作していけるのは「血のにじむような努力の証」。
これからも進行が進むにつれ、さらに制限が増えてくるかもしれないですが、彼女なら絶対に、力に変えて乗り越えてくれると思います。
なかなか出会えないような作風なので、また違った感覚が芽生えてきます。とても良い機会なので、お誘い合わせの上ぜひご鑑賞下さい。